MOTTAINAI=Reduce

On 10. 04. 2025 by sai1525

saiブランドのホームパージ内には、2つの オフグリッド関連サイトがあります。
ひとつが、弊社の取り組むオフグリッド事業を紹介するサイト
もうひとつが、沖縄に住む私と、ハワイに住む友人がオフグリッドに関連する記事交互に書いているエッセーサイトです。
沖縄へ移住し、自然エネルギーを活用した暮らしをすることで、ここを訪れる方々に、次世代へよりよい地球環境を残すための具体的なアクションから、何かを感じ、都会へ戻ってほしいという思いからはじめた事業です。ここでは、コンクリート造があたりまえの地域性の中、敢えて木造に住み、強烈な台風への対策として防風ネットを開発したり、古井戸を再生し、太陽光の力で地下水を汲み上げたり、汚水や雑排水を敷地内で蒸散処理したりと、自然のエネルギーを生活に取り組む工夫をしています。
そんな工夫の元になるのが「見聞」や「経験」です。エッセーサイトでは、私とハワイに住む友人が、とりわけ「経験」を通じ、感じたことを書いています。友人は、ハワイに落ち着くまで、勤めていた企業の転勤で、欧米7か国で20年暮らした経緯があり、彼の地での経験談も紹介されているので、ぜひ、お読みいただければと思います。

そんな友人と私の間には、かなりの共通点があるように感じます。それはできるだけ自分の手をかけたいというもので、これは気に入ったものの修理や、災害時などに発揮されるアウトドア度のようなもの。これは共通の趣味であるヨットから習得した能力なのかもしれません。洋上にはガソリンスタンドやディーラーはないので、事前に行程を想定し、準備を進め、出航したあと、洋上で何かあったらすべて自ら対処しなければならないというクセがついているのかもしれません。お互いモノづくりを生業にしてきたのですが、技術の乏しかった時代に造られたモノは「経験値」が優先されながらも、新たな分野への冒険心の強いモノづくりが行われていました。一方、現代はコンピューター解析により、「軽く」「薄く」無駄のない作りになってきて、個性や魅力が少なくなってきたという思いも共通しています。しかし、その無駄が美しさや個性をも形成するのだと思います。最近のモノに魅力を感じられないのは重厚感がなく、文字通り軽薄に見えるからかもしれません。

https://www.mottainai.info/

最近のモノに魅力を感じないのであれば、古く、気に入ったモノを修理して再生、再利用するしかありません。車やオートバイ、船などにこのような行為をする場合、「レストア」と呼ばれます。またサーフボードや自転車などの傷を直すことは「リペア」と呼ばれます。違いをAIに聞いてみると、「レストア」は“年数による劣化や故障を修復して、元の状態に戻すことを意味します”、「リペア」は“壊れたものを修理したり、古くなったり傷ついたりしたものを修復したりすることを意味します”とありました。両者とも修理、修復をして元の状態に戻すことで、古さや分野によって使い分けられているのでしょう。ともあれ、今あるモノを修理、修復するのであれば、新たにモノをつくるエネルギーの使用を抑え、二酸化炭素の排出を抑えることができます。かつて「MOTTAINAI」という日本語が世界に評価されたことがありました。2004年に環境分野で初めてノーベル平和賞を受賞したケニアの環境副大臣、 ワンガリ・マータイさんが、日本語の「もったいない」という言葉を世界に提唱し、環境に負荷をかけないライフスタイルや、サステナブルな循環型社会の実現を呼びかけてくれたのがきっかけです。 前述の私と友人のオフグリッドエッセーは、この「MOTTAINAI]が根底にあるように思います。

現在、アメリカのトランプ大統領が各国に対し、関税を強化し、自国ファースト主義に突き進んでいます。高い関税を設定することで、輸入品を減らし、自国の産業を強化するというものですが、関税を負担するのは輸入国の企業で、結果、原価が上昇、インフレが懸念されています。車や鉄鋼などの工業製品はもとより、生活必需品である食料も同様です。私は政治家ではないので、この政策がどのような陰陽をもたらすのか想像はできませんが、一市民として、今こそ「MOTTAINAI」という日本人の根底に流れる美意識を体現化してはどうでしょうか。
新しいモノを「買えない」のではなく、「買わない」で今あるものを修理して使う。とか、カロリーベースで38%という低い食料需給率のわりに、高い食品ロス率やこどもの貧困率を、世の中の仕組み(意識)を変えることで解決できるのではないでしょうか。
アメリカから追加関税を課される各国も、報復関税で応ずるのではなく、かつて評価された日本語の「MOTTAINAI」精神から、自国で賄える産業を増やすことはできないのでしょうか。
新たな資源、エネルギーを使い、二酸化炭素を排出し製造する製品を輸出するのではなく、自国内の資源を再確認し、一次産業やレストアやリペアが二次産業として成長できるReduce時代の到来を願います。
「人の振り見て我が振り直せ」(Learn from others’ mistakes)

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