角柱に丸柱を固定する

On 01. 06. 2020 by sai1525


石垣空港階段工

木道等の立体的な構造物を設計施工する際、木道の種構造と転落防止柵の支柱をどう固定するのかに頭を悩ませることがあります。
自社の構造に自社の柵を固定するのであれば、何の問題もないのですが、発注者やコンサルの希望で他社の転落防止柵と組み合わせたいというケースがかなり多いのです。
当社の木道の構造材はZAM(高耐久溶融めっき鋼板)の角柱を使用していますが、ここにアルミの丸支柱を抱かせたいというご希望が意外と多く、これまで案件ごとに様々なチャレンジをしてきましたが、「これが良い!」という決め手に欠けていたため、合理的な接合方法をコロナ自粛期間中に試行錯誤をしておりました。

そこでかねてから検討をしていたサンコーテクノさんのウルトラタイトを試したところ、非常に相性が良いことが判りました。

ウルトラタイト

ナットを埋め込みたい支柱にφ14.5mmの孔をあけ、この製品を差し込み、大きな方の六角をスパナで押さえながらボルトをインパクトドライバで締め付けます。
するとねじを切ってある筒部分が引き上げられ、支柱の内側でガッツリと脚を広げグリップしてくれます。

アンカー部分がしっかりと円周の弧に沿ってつぶれてくれます。

丸柱にもご覧の通り、しっかり円周に馴染みグリップするのです。
設置の手順は先ほどご案内した通りスピーディーに、溶接レスで丸柱、角柱にナットを接合することができます。

表のEPDMゴムが憎いですね。
ボルトの付け根には防水のためのゴムリングも装着され、アンカー部分の腐食を防止する一助になっています。

この自粛期間の思考錯誤がひとつのカタチになってきました。
この製品を導入することで、プレカットの優位性と、現場合わせのフレキシビリティーが同居できるようになりそうです。

角柱にウルトラタイトを接合し、丸柱を抱かせた例。
この逆ももちろん可能です。
上段が構造支柱から丸柱を固定する例。
下段が防護柵(丸柱)から構造支柱を固定する例。

この接合を行うと、構造支柱の外側に転落防止柵の支柱を抱かせることができ、このことは、歩道の有効幅員を広げることにもつながります。
自粛期間も悪いものではありません。
このような新しい設計の標準化のやパンフレットの見直しなど、アフターコロナの世界へ向け、1歩1歩歩いて行きます。

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