大手設計事務所の倒産に思う
このところ、大手や有名建築設計事務所の民事更生法適用の記事をいくつか目にしました。
資金繰りが悪化した理由として、設計料の未払いや外注費の増加が挙げられていたように思います。
設計料の未払いは論外として、気になるのは外注費の増加です。
私が以前在籍していた大手設計事務所でも外注費の増加は大きな悩みの種でした。
逆に言えば、いわゆる下請である外部の設計者に依存しなければならないほど、設計以外の業務の増加と、その弊害として起きている若手設計者の技術力の低下があるということだと思います。
設計以外の業務とは、確認申請業務の煩雑化、構造適合性判定、性能評価や省エネ環境基準、環境アセスメントに補助金業務、加えて社内のISOなど作成しなければならない書類は増えるばかり・・・
これでは設計やデザインをじっくりしている時間など取れません。
若手設計者など特に、これらの書類にかかりきりになり、肝心の設計図は外注事務所やメーカー図まかせ。
結局それらの取りまとめをするばかりで、技術力やデザイン力など磨く余裕もなくなってきているのではないでしょうか?
私の勝手な憶測ですが、このままだと設計事務所はコンサル会社化し、メーカーが設計事務所化する・・・
ような気がします。
事実、お付き合いのある他メーカーさんをみても、モノを作ることが好きで、技術バカで、クリエイティブな面白い人が増えてきています。逆に設計事務所の人は事務屋さん的な人が増えているような・・・
ようするに何が言いたいかというと、本当にモノづくりや設計をやりたい人は、メーカーに来てみるのも悪くないよ!ということです。
アトリエ系や中堅、大手設計事務所を経験した私がそう思うのですから・・・(笑)
やる気のある若手設計者よ、来たれ!
sai.IG
製品情報など詳しくは弊社メインサイトをご覧ください。