焼津漁港ステージデッキ・見晴台 現場レポート10(最終回)
【ステージデッキ&見晴らしデッキ】
3/26に本検査を終え、晴れて工事が完了しました。
設計、製作、施工の全てをプロデュースできた現場のため、細心の心配りができた自身作とすることができました。
これもご発注をいただいた静岡県様、元請の株式会社橋本組様、それに資材、労力を提供して下さった各協力会社様のおかげです。
弊社は、メーカーとして、設計事務所として、建設会社としてそれぞれの機能を有しています。
お客様の立場に応じてその姿を変幻自在に変えることができるのが強みとも言えます。
しかし、公共事業に携わる場合、今回のように設計~施工までフルプロデュースできるプロジェクトは決して多くはありません。今回はむしろ稀なケースです。
公共事業は地方経済を活性化させるという発注趣旨があります。
そのため、施工は当然、地元の業者で行うのが良しとされます。
私もそう思います。
今回も鉄骨の製作、据付、デッキ貼りという主たる業務は全て地元の会社で行っていただきました。
「工事期間中の休日に家族を3度も現場に連れて行ったよ」と笑う職人さんの笑顔に接すると、「俺がつくった」というモノづくりに携わる者の根底にある自負心に触れることができます。
自分や家族の生活圏にある構造物に「俺がつくった」という自負心と愛着心を持った方々がたくさんおられれば、その施設は長らく愛され続けることになると考えています。
モノづくりに携わる人間は、図面という共通な言語と、それまでに体得した様々な経験から会話をします。
ですから発注者や元請や下請という上下関係だけで仕事をこなすと決して良い仕事はできません。
それぞれの立場は「役割」という言葉に置き換え、互いの役割(=責任)を配慮しつつ、自らの役割を果たす。
皆が最終形を想定でき、その中で自分の「守備範囲」を判断する。
野球に例えれば、守備範囲が広い選手は「上手い」のです。
それを実現するためには、自分の役割はもとより、互いの役割を配慮し、先を読み、そして動く。
この行動を個人としてそして企業としてとること。
どんな仕事でも大切なことですよね。
信頼できるパートナー達とできるモノづくり。
今回もその醍醐味を堪能することができました。
関係者の皆様、本当にありがとうございました。
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