「マリノア」ボードウォーク(福岡市)
1993年に開業したマリノア(西福岡マリーナ)。
このボードウォークは何とも思い入れが深い。
当時は、日本にボードウォークという施設があまりなく、どんな材料を使用したら良いのか、どう設計すれば良いのかから検討をしました。
そして選んだのが日本へ輸入実績のない「スポッテッドガム」というオーストラリアの材料でした。
初めての日本への輸出ということで、現地へ出張し、工場に無理を言い、非常に品質の高いものを選びました。
「丸のこから煙が出る」「釘が打てない」「鉄みたいな木だ」「重い」等など、現場からクレームが続出した覚えがあります。
当時は比重が1.0を超える「水に沈む木」という概念自体が薄かったのですが、今ではハードウッドも一般的になり、少々木に詳しい方ならイペ、ウリン、ジャラなどはご存知ではないでしょうか。
このボードウォークは、数年前に発生した福岡の震災で、基礎地盤が落ちたのですが、板厚のある良い材料だったため、基礎地盤を改修した後に、再度、既設材を敷きなおしたそうです。
今回は毎年東京で開催しているsai-BRAND製品・技術研修会を福岡市で開催したため、足を延ばし、久しぶりにこのボードウォークに逢いに行った次第です。
20年近く経っても、当時、手掛けたモノがそこにある。
そんな幸せ感に包まれ、ボードウォークを眺めて時間を過ごしました。
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