【福井県敦賀港】6 ~現場もいよいよ終盤へ~
現場着手からはや3ヶ月半が経とうとしてます。
思い起こせばボードウォークの本工事を着手した途端に、思いがけない荒天に見舞われて、本当に思うよう現場が進みませんでした。
そんな中、元請様にもご指導頂き、少しでも現場を前に進めていけるよう、大工さんには降雪・吹雪の中でも出来る限り、日々頑張って頂きました。
その成果がようやく「形」として見えてきましたが、ここからが佳境であり、出来栄えに一番影響し、手間の掛かる部分でもあります。
現場がR=127.5mと大きなカーブが掛かっているため、Rの変化点の各所において、加工材を納める必要があります(写真中のデッキの張ってない場所)。
加工箇所にはリバースウッドの無垢材を使用しますが、加工する事で、材に反りが発生します。
しかし、そのクセを理解して納める事が、職人の出来る技です。
本工事は、リバースウッドの新設だけでなく、既設デッキ材及び根太材を流用する工事箇所もあります。
ただ新材を購入して設置するのではなく、まだ使える材料をピックアップして、裏面を使用し、新たに再利用します。
流用箇所の構造においては、数年後の改修工事に備えて、下部構造がそのまま流用できる、先を見据えた無駄のない構造になってます。
また、流用材も改修工事に備えて、床板には撥水性の木材保護塗料を全面に塗布し、根太には座掘り孔にコーキングを行い、座掘り孔から発生する腐食も防ぐような仕組みになってます。
流用木材再利用の作業状況です。
支持脚は次期改修工事の為に新設し、その他は流用になります。
今回流用する箇所はきついカーブが掛かっているため、根太材の加工から行います。
根太の継手は相欠きし、継手も千鳥に設ける事で、強度を確保します。
ようやく現場も終盤を迎えてきました。
どのような現場でも「気の緩みから起こる事故」が一番多く発生するのではないでしょうか。
本工事は繰り返しの作業が多い為、再度作業手順を周知し、最後まで「安全第一」で完工を迎えたいと思います。
【sai近畿 宮前氏寄稿】