ミリ単位の施工が可能なデジタルデータによる墨出し
今年度、最も設計に時間をかけたのが、この船形デッキです。
高低差があるうえに、曲線状の壁。
複雑な納まりを三次元CADで解きました。
おそらく二次元だけで図面化するのは至難の業であったと思います。
今回はさらに、レベルも平面配置もまちまちな基礎に墨出しするのはかなり難しいと判断し、
デジタルデータ化した座標を、レーザートランシットに読み込み、現場で「逆打ち」で墨出しする
ことにもチャレンジしました。
この技術により、職人さんは現場入りしてすぐにベースプレートを据えることができ、大幅な省力化を実現しました。
ミリ単位の施工を可能とし、部材も工場で正確に加工してきているので、現場ではまさにプラモデルを組み立てるように骨組みが出来ていきます。
（とはいえ、加工ミスなどはゼロではないので、やはり職人さんの腕に頼る部分もありました。それは今後の課題です・・・）
骨組みの美しさに惚れぼれします！
外壁のデッキ材は、可能な限り曲げて貼っていきます。
定点カメラでご覧ください。
「何ができるんだろう？」と通行人の皆さんの期待も高まります。
「あっ、船だ！」という子供たちの声をよく耳にしました。
作っている我々も、少年のようになっていきます。
階段の納まりもいろいろチャレンジしました。
このように地盤に埋込むことができるのも、AW材ならでは。
いい感じです！
デッキから見ると、水に浮いているようです！
なんともいえない浮遊感があり、気持ちが高揚します。
桜の開花とともに、検査も終了しオープンとなりました。
こういうデッキは夢があっていいいですね。
何より作っていた私たちが楽しんでいたので、いいモノづくりであったことは間違いないです！
区民の皆さまに愛される施設であってほしいと思います。
いつも柔軟な対応をしてくださった、区のご担当者様、元請の現場代理人様ほか皆さま、関係会社の担当、職人チーム、
みなさんいい顔してました。本当にお疲れさまでした！
sai.IG
