また小さな橋が架かりました
年度末は各地で同時にたくさんのプロジェクトが進行しています。
自社工事以外のプロジェクトは、各地の販売店さんが営業の窓口になってくれているのですが、検査が完了すると続々と写真が送られてきます。
工事こそ行っていないものの、設計、工場加工を弊社で行っているため、どのプロジェクトにも愛着があります。
ここは福岡県の某所。
改修の仕事でしたが、ここまで水面に近い設計なので、天然木材では湿気という大敵には敵わなかったようです。
そこで改修に提案させていただいたのが、弊社のリバースウッドデッキシステム沿岸仕様です。
「腐る要素のない」マリンランバー根太と、根太ピッチを1mに設定できるリバースウッドAW(再生無機高充填人工木材)の組み合わせによる改修です。
既設の形状を再現する改修工事なのですが、既設材の劣化の原因を解明し、その対策を講じて部材を選定します。
その際、既設の根太形状、ピッチなどが重要なファクターとなります。
今回使用したリバースウッドAW-Tは、ハードウッドの根太ピッチと同程度のピッチが確保できる性能を持っているため、この性能を活かして改修の計画を行うこととしました。
デッキ材や構造材を最適に配列し、最も経済効果が高くなるよう再設計を行いますので、ここで幅員等の調整等を行い、形状を守りつつも、合理性を追求する再設計を行うのです。
こうして完成した写真を見ても、水面とのクリアランスはわずか10cm程度です。
木材を腐朽させる大きな要因に水分が挙げられますが、この水分、湿気対策を施さずに、単に「人工木材に変更すれば良い」では、天然木材よりもひどい変形や早期劣化を招くこととなります。
改修を計画する場合、期待寿命に達しなかった「劣化要因」を明確にし、これを解消する技術を導入していただきたいと強く願います。
大切な税金を充てていただく公共工事だからこそ、将来に向け、廃棄物ではなく資源として残るモノづくりを続けて行きたいと考えます。