「オフグリッドってなんだろう?」「グリッドって何?何からオフするの?」「テント?さすがにこの時期は沖縄でも寒いのでは?」
タイトルと写真を見て、こんなことを感じた人も多いのではないだろうか。
saiブランドの考えるOff The Grid事業の一環として、まず「オフグリッドとは何か」を体験できる施設をつくろうということになりました。
この施設を少し上から俯瞰して見ると、こんな感じになっています。
テントが載るメインデッキは幅6m×奥行5m。床高は湿気や冷気を防ぐために地表から60cm上げています。
そこにつながるスロープから降りると、地表から30cmの高さの縁台デッキにつながります。
それよりも徒歩3分の到着するきれいなビーチが気になるかもしれません(笑)
このデッキと木柵ですが、 林野庁の補助事業である「令和3年度 外構部の木質化対策支援事業(企画提案型実証事業) 」に採択をいただいたものです。募集要項には以下のような記載がありました。
外構部の木質化に係る先進的な取組の効果、又は普及効果の実証を通じて課題解決に取り組む次の実証事業を対象とします。 なお、(1)、(2)いずれの実証においても、整備する施設の維持管理計画、成果の普及活動及び成果の波及効果等について検討を行うものとします。
(1)木材・製品・技術の性能等の検証に関するもの
外構部における木材の新たな利用方法等を企画し、性能等を確認するもの。
例)・木製遮音壁を整備し、耐久性、耐候性及び遮音性を確認する。
・利用者でも交換可能な部材の活用や施工方法で木塀等を整備し、維持管理の容易性を確認る。
・木ならではの質感、デザイン性等を活かした木製外構施設を整備し、木質化による設計から維持管理までのコストへの影響を確認する。
・新しい技術、工法等を用いて、これまで木質化が進んでいない外構施設の木質化に取組み、当該施設に求められる性能を有するかを確認する。 など
(2)利用者や社会に及ぼす効果等の把握に関するもの
木質化した外構施設が利用者や社会に及ぼす効果等を把握するもの。
例)・地域材を利用した木塀を広範に整備し、地域景観への影響やシビックプライドの醸成効果を把握する。 ・木製遊具を整備し、利用者の受ける印象や行動への影響を把握する。 など
昨年度のこの事業で、北海道に木柵を立てに行きました。これは今回の事業を勧めて下さった物林株式会社さんの関連会社の施設で、マイナス20度の極寒の中、杭打ちをしたのは一生忘れられない思い出です。
昨年の北海道の実績と、今期の沖縄の実績を対比させることにより、ここで採用した工法や仕様の優位性を検証することとしています。
このように、公的な助成金を活用し、この施設をつくることができました。
デッキ、木柵ともに、基礎はコンクリートを一切使用せず、全て螺杭(鋼製杭)を使用し、将来、この施設を改修する際は、杭を逆回転させれば簡単に撤去することができるのです。
主構造は、60m/sの台風による暴風を想定し、スチール材としています。
デッキ材や、木柵の格子といった面材は、株式会社アリモト工業さんの鹿児島産の杉材を使用し、デッキ材の表面はヒートローラー処理、格子材は2種類の特殊な塗装を行い、その耐久性を検証しています。
これまでの工事の経過や詳細の仕様は検査の完了後に公開させていただきます。
さて、テントの中にはエコフローさんのデルタマックス2000というリチウムイオン電池を搭載したバッテリーを装備しています。これに160Wソーラーパネル2枚で発電した電力を充電しています。本機は最大2000Wの出力が可能なので、普段、室内で使用している家電をそのまま利用することができます。
”自然に抱かれながら、いつものツール(生活必需品)を使い、便利に不自由を楽しむ。”そんな新しい価値観を提供する施設です。
しばらくはプレオープン期間とし、友人など、関係者に宿泊をしていただき、ご意見を伺い、それらをフィードバックし、利用しやすい施設として整備したいと思います。
大自然と木に囲まれた環境で、あなたなら何を考え、何をしますか?
ご興味のある方は、代表アドレス(sai@sai-brand.jp )までメールにてご連絡をお願いします。